1.オンラインアシスタントとは
オンラインで雑務や専門的な業務をサポート・代行するサービスです。経理や人事、秘書業務から事務の雑務までカバーしてくれるサポート業務に加え、デザイン作成や動画作成、WEBサイト関連など専門知識が必要となる業務まで、幅広い仕事を依頼することができます。
リモートワークの浸透により急成長している市場で、多くの企業がサービス展開をしています。幅広い業務を委託できるものから、専門的な業務のみ扱っているもの、価格帯やサポート体制もそれぞれで異なります。

2.オンラインアシスタントの業務範囲
オンラインアシスタントに依頼できることは、基本的にはノンコア業務と言われる「収益に直結しない業務」です。戦略の立案や経営方針の策定、事業の計画検討などがコア業務にあたり、そのサポートをするのがノンコア業務となります。
サポートといっても対応業務はさまざまです。資料作成・情報のリサーチ・分析用の情報整理などの事務系業務から、WEBサイト修正や営業サポートまで多岐にわたります。

3.オンラインアシスタントのメリット
メリット1:コア業務に集中できる
1日のうち、各種事務作業にどのくらいの時間を割いていますか?優先したい業務が他にあるのに「誰でもできる業務(=ノンコア業務)」に時間を奪われ、「本来やりたい業務(=コア業務)」に取り掛かれないという悩みを抱えている人は多くいます。
ノンコア業務を手放すことができるオンラインアシスタントは、中小企業や個人事業主など少人数で仕事を回さないといけない環境には特に有効なサービスといえます。コア業務に集中できることで効率アップも期待でき、売上の向上や事業の拡大につながります。

メリット2:人件費や採用コストの削減
オンラインアシスタントがコストの削減に繋がる理由は3つあります。
1つ目はオンライン業務のためPCや作業スペース、交通費などがかからないこと。2つ目は採用活動をする必要がなくなり、求人広告の出稿費や成果報酬費用などが不要となること。3つ目は多くの業務領域から仕事を依頼でき、採用する人員を減らせることです。
仮に人材雇用をしても、先述した業務範囲を1人で全てこなせる人はなかなかいないでしょう。オンラインアシスタントはプロ集団が業務を対応するので、1人を雇用する感覚でさまざまな業務を依頼することができるのです。
コスト削減が叶う3つの理由
- オンラインで対応するためPCや作業スペース、交通費などを削減できる
- 採用活動がなくなり、求人広告の出稿費や成果報酬費用などが不要となる
- 幅広い業務から仕事を選ぶことができるため、必要スキルに応じて人員を増やす必要がない
メリット3:専門知識が必要な業務も対応可能
バックオフィス業務の中でも、財務・経理や労務に係る業務は高度な専門知識を要します。またIT化に伴い、WEBサイトやSNSなどの知識も今後必要となるでしょう。
専門知識を身に付けるためには多くの時間と労力が必要ですし、委託や外注をすると高額な出費となってしまいます。「社内で進めるべき業務」と「社外に落とす方が効率が良い業務」を整理すると、負担も減り全体的にスピーディーに業務を進めることができます。
4.オンラインアシスタントの注意点
注意点1:チャットツールでやりとりをする必要がある
オンラインアシスタントを使う場合、ChatworkやSlackなど連絡ツールのインストール(無料)が必要です。作業の指示出しや成果物の納品は、チャット上で行われます。
メールに比べスピーディーにやりとりができる反面、LINEなどのチャットツールを使わない方は慣れるまでに少し時間がかかる可能性があります。

注意点2:通信環境の整備が必要
インターネットを通じたサービスのため、通信機器や通信環境の整備が必要となります。業務の指示出しは、携帯からチャットツールを通じてご依頼いただくことができますが、納品物の確認などはPC上で行っていただくことが理想です。
注意点3:緊急性の高い業務には不向き
「1時間後までに作業をしてほしい」など、緊急性の高い業務はオンラインアシスタントには不向きです。定期的に必要となるルーティンワークや、納期まで2日以上ある業務についてはオンラインアシスタントで進めていけるでしょう。

5.オンラインアシスタントの選び方
1:業務領域の広さ
扱っている業務の種類は重要なチェックポイントです。現時点で依頼したいと思っている業務はもちろん、今後依頼ができそうな業務についても予測し、洗い出したうえで業者選定を進めることが理想です。
複数の企業と契約をすると、業務が煩雑になったりコストが余分にかかってしまう恐れがありますので、なるべく1つのサービスに絞ることをおすすめします。
2:セキュリティ面
オンライン上でやりとりするということで、セキュリティ面の確認は必須です。情報漏洩を防ぐためにも、秘密保持契約を締結するかしっかり確認を行いましょう。
また、運営会社の特色を把握することもおすすめです。どの様な事業を行っている会社で、設立して何年目の会社なのか、企業情報のリサーチもできるとより良いでしょう。

3:契約期間、違約金、時間繰越制度の有無
契約期間、違約金、時間繰越制度の有無についてもよく確認を行いましょう。価格が安くてもやめたい時に契約終了できなかったり、違約金が発生してしまうサービスもありますので、しっかりチェックをしてください。
見落としがちな『時間繰越制度』とは、1ヶ月の契約時間のうち消化できなかった作業時間を翌月以降に繰り越すことのできる制度です。作業依頼ができなかった月の時間を繁忙期に充てることもできるので、損失を防ぐことができます。
4:チームでのサポート体制
オンラインアシスタントにもチーム体制で業務請け負いをするサービスと、1人のワーカーを専属アシスタントにつけるサービスの2種類があります。
チーム体制のサポートの場合、専属のディレクター1名がクライアントと業務内容の確認を行い、専門知識を持ったワーカーに仕事を割り振る形で作業が進みます。専門分野のワーカーが作業をすることで高いクオリティの成果物を納品することができます。

6.まとめ
オンラインアシスタントを上手に利用することで、経費削減・業務の効率化などが実現でき、事業拡大や企業成長に繋がっていくでしょう。オンラインアシスタントサービスは多く、それぞれの特徴は異なりますので、注意点をよく確認したうえで、自社に最も適したオンラインアシスタントサービスを見つけましょう!