1.コア業務とノンコア業務の違いとは?
新型コロナウイルス感染症の拡大によるリモートワークの導入をきっかけに、企業体制や業務内容を大幅に変更した企業も多いのではないでしょうか。
見直しを行う上で、企業の経営において重要な意思決定やスキルが必要となる業務と、誰がやっても成果が変わらない業務の2つに分かれます。前者を『コア業務』、後者を『ノンコア業務』と呼びます。
コア業務は利益に直結したり、重要な判断を求められるため、定型化やルーティン化が困難で外部委託は難しいとされています。一方、コア業務のサポート的な意味合いを成す資料整理・保管、データの収集・編集、書類作成、電話対応などのノンコア業務は自社で請け負う必要はありません。
外部委託を上手に活用することで、コア業務に集中できるだけではなく様々な良いことが起こります。ノンコア業務を外部委託するメリットについて更に掘り下げていきましょう!
2.アウトソーシングとは?
「アウト(外部)」と「ソーシング(資源利用)」を組み合わせた和製英語で、一部の業務を社外から調達する経営手法のことを指します。
働き方改革の影響により、あらゆる業界でアウトソーシングの導入が始まっています。以前は社内の負担を外部に委託することに、マイナスイメージを持つ方もいましたが、最近では「新しい働き方を取り入れている会社」という優良企業のイメージに繋がりやすい状況となっています。
3.ノンコア業務をアウトソーシングするメリット
ノンコア業務を外部委託するメリットは大きく分けて4つあります。アウトソーシングとは何かを説明した上で、4つのメリットについてお伝えします。
~ノンコア業務をアウトソーシングするメリット~
- 自分にしかできない「コア業務」に集中できる
- 人件費・固定費などコストの大幅な削減
- プロの仕事で業務を高品質化
- 人材不足・スキル不足・退職の可能性など、人的リスクの解決
メリット1:自分にしかできないコア業務に集中できる
ノンコア業務手放すことで得られる最も大きな効果は『自分にしかできない業務に集中できること』です。本当は着手すべき業務があるのに手がまわっていなかったり、戦略立案・効果分析を行えていない状況はすぐに改善すべきです。
業務効率を上げるソフトの導入や、アウトソーシングの利用など、自社にあった方法を見つけておくと良いでしょう。
メリット2:人件費・固定費などのコストの大幅な削減
業務をアウトソーシングする委託先企業は、その業務における専門的なノウハウを持っています。そのため自社ですべての業務を進めるよりも、専門の企業に委託することで品質向上やコスト削減を叶えることができます。
仕事の有無によって依頼頻度を調整できる点や、様々な業務領域に対応していることもアウトソーシング導入のメリットです。安価なサービスも出てきていますが、複数企業に登録してしまうと支出が増える原因になりかねません。対応業種の幅広さも確認しながら業者選定をすすめましょう。
メリット3:プロの仕事で業務を高品質化
最近ではBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)と呼ばれる外部委託様式が広がってきています。BPOとは、『ノンコア業務』や『知見がない分野の業務』をプロの業者に定期的に委託することを言います。
企業内で新たな試みをスタートさせる場合など、一から学び試行錯誤していくよりも、高度な知識やノウハウを持ったプロに委託をする方が労働時間・コストの大幅な削減につながります。BPOを活用することで高品質なものが作成できるだけでなく、作業時間も大幅に短縮することができます。
メリット4:人材不足・スキル不足・退職の可能性などの人的リスクの解決
少子高齢化が進む中、人材不足の問題が年々深刻化しています。高度な知識やその分野における専門家が必要となった時、良い人材を探すのは一苦労です。実際に働いてもらうまでその人のスキルは不明瞭ですし、傷病や離職により企業がダメージを受ける可能性もあります。
コア業務の人材採用は今後も必要となりますが、ノンコア業務をアウトソーシングすることで直接雇用におけるリスクをなるべく最小限に留めることができます。
4.アウトソーシングと人材派遣の違い
現在多くの企業では「人材派遣」を使用していることと思います。アウトソーシングは「業務や成果物」に対価を支払うことに対し、人材派遣は「業務を依頼する人」に対価を支払うという大きな違いがあります。
分かりやすい例だと、派遣社員の場合体調不良などにより休んだ場合に仕事はストップしてしまいますが、アウトソーシングの場合は会社で責任をもって進めているため仕事が遅れたりストップしたりすることはありません。
以前は人材派遣が主流でしたが、アウトソーシングに移行する企業が増えています。
5.こんなノンコア業務がアウトソーシングに向いている!
アウトソーシングと人材派遣を上手に使い分けることで、更なる業務効率化とコストダウンが見込めます。今まで派遣社員に任せていたことを全てアウトソーシングすれば、必ずしも業務効率化に成功するわけではありません。
~ノンコア業務をアウトソーシングするメリット~
- マニュアル化などに沿って進められる業務
- ルーティン化している業務
- 現状複数人で対応している業務
- 定期的に発生する業務
- 自社に対応できる人材やソフトがない
~人材派遣に向いている業務~
- 現場で働く人員の補充が必要な業務
- 業務を社外に出せない業務
- 継続的な業務でなくイレギュラーな指示が多い業務
- 直接説明をして作業をする必要がある業務
情報収集や資料作成、備品管理などの一般的な事務業務の全般がアウトソーシング向きであると言えます。SNS運用やホームページコンテンツ更新などもプロフェッショナルに委ねて業務効率化を図ることが可能です。
一方、現場で指示を受けたりイレギュラーな業務については人材派遣を利用する方がスムーズに対応することができるでしょう。
どちらが自社に適しているか判断がつかない場合は、サービスの品質を把握するためにも、まずは無料お試しを行っている企業でプレ導入してみることをおすすめします。
6.まとめ
ここまで業務効率化を図る上での、ノンコア業務を委託するメリットについてご紹介させていただきました。
アウトソーシングは人件費や教育コストをかけず、業務効率化やリモートワークを推進できる便利なサービスです。直接雇用や派遣雇用それぞれのメリットがあります。本記事を参考に、自社の求める条件を満たすサービスを選びましょう。