1．はじめに

1つ前のコラムをご覧いただいた方の中には、「Excelの関数じゃなくて便利なテクニックが知りたいんだよなあ…」といったお悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回のコラムでは、『痒い所に手が届く厳選テクニック』と称し、今すぐ活用できる便利なコマンドをご紹介します！

2．Excelで使える！業務効率化テクニック3選

Excelでデータをまとめる際は、関数だけではなく普段のデータ入力を円滑にする方法を知っておくと、より効率的に作業を進められます。
以下、Excelを用いた作業の中でも、特に業務効率化につながるテクニックを3つご紹介します。

・自動で日付入力になってしまう場合の対処法（‘）

Excelで個数等を入力する際、商品総数のうちいくつ売れたのかを入力したくて、例えば「○/○○」といった形で入力する場合があります。
具体的な例としては、「ケーキを10個作ったうちの1個が売れた」ことを表現したい場合に、「1/10」と入力するケースが該当します。

しかし、このように入力してしまうと、Excelのデフォルトの設定によって、セルには「1月10日」という形で以下のように変換されてしまうおそれがあります。
以下はセルに「1/10」と入力した後、Enterを押すと「1月10日」と変換されてしまいました。

この問題に対処したい場合、入力したいデータの前に『`』を入力します。
セルに「`1/10」と入力することで、そのデータは日付に変換されず、1/10のままセルに表示されます。

データ入力などで「/（スラッシュ）」を多用する場合は、覚えておくと便利な対処法です。

・列／行の非表示を自由自在に（Alt+Shift+→）

シート内のデータ管理上、重要な数式が入力されているなどの理由から、特定の列・行を表示させたくない場合もあると思います。
例えば、D列とE列の2列を表示したくない場合、単純に2列を選択して「非表示」とすることもできますが、もし隠した列・行を再度表示したい場合は、操作が多少手間になります。

そのような状況で役立つのが、コマンド『Alt+Shift+→』です。
非表示にしたい列を選択して、3つのキーを同時に押すと、以下の図のような機能が現れます。

「-」を押すことで該当の列が非表示になります。

また、非表示にしたことで現れた「+」を押すことで再表示されます。

ボタンをクリックするだけで切り替えが可能なため、作業の効率化につながります。

なお、このボタンを削除したい場合は、もう一度該当の列を選択し『Alt+Shift+←』を実行します。
非表示にする場合とは“逆のカーソルキー”になる点に注意しましょう。

・関数式を一気にチェック！（Ctrl+Shift+@）

Excelシート上で入力した関数が多くなると、それぞれのセルに入力された関数の中身が気になることも多いでしょう。 「ここの関数式どうなっていたっけ…」「あとここも…」といったように、以前作成した資料の数式をつい確認してしまう方も多いのではないでしょうか。

これまでに入力した関数につき、セルをのぞいて1つひとつ確認するのは、手間がかかるだけでなく時間の浪費にもつながります。
そんなときに役立つのが、『Ctrl+Shift+@』の同時入力です。

このコマンドにより、関数が使用されている箇所の数式を“一括で”確認することができます。

実際にこのコマンドを実行すると、上の画面のような表示となります。
表示をもとに戻したいときは、もう一度同じコマンドを実行することで、すべての数式を非表示にできます。

3．まとめ

Excelは関数だけでなく、今回ご紹介したようなコマンドを活用することで一気に効率がアップします。
時間がかかってしまう資料作成を効率化することは、業務全体の効率化に繋がります。

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