1．はじめに
自社サイト内にアイコン・イラストを挿入したい場合、プレゼンなどビジネスにおける資料作成をしたい場合など、アイコンを使用すると『説明を分かりやすくする』・『読み手を飽きさせない』などのメリットが期待できます。 作成する資料の内容・自社の企業イメージ等に合わせて、適切なアイコンを選択・使用することは、ビジネスにおいて重要なポイントです。
しかし、社内にデザイナーがいない場合、必要なアイコン・イラストを作成するためフリーランスに外注することも検討しなければなりませんし、著作権が曖昧な状態での利用はトラブルを招くおそれがあります。
そこで、この記事では「ビジネスで使える商用利用可能なフリーアイコン」にフォーカスして、使いやすくユニークなアイコンを探せる10サイトをご紹介します。
2．フリーアイコン使用時のチェックポイント
フリーアイコンは、フリーという単語はついているものの、何の制約もなく利用できるわけではありません。 企業担当者は、フリーアイコンを選んで使用する前に、まずは以下のチェックポイントを押さえてから利用する必要があります。
①利用可能な範囲
フリーアイコンは、その多くが無料で利用でき、パターンも豊富です。 しかし、その「無料」というのがどこまでの範囲を指すのかについては、しっかり提供者側の意向を確認しておく必要があります。
例えば、フリーアイコンを紹介するサイト内で「無料で使用可能」と説明されていたとしても、個人利用のみに限られているなど、利用するにあたって諸条件が用意されていることがあります。 また、「商用利用可能」と説明されていたとしても、あらゆる用途に使用できるとは限らず、販売物への使用禁止がうたわれていることも考えられます。
このように、フリーアイコンを利用するにあたっては、それぞれのサイトで詳細にルールが定められているため、これから商用利用を検討しているフリーアイコンがある場合、自社の用途で無料使用は可能かどうか事前に確認しなければなりません。
②クレジット表記が必要か
商用利用が可能なフリーアイコンを見つけても、それだけでは安心して利用できない可能性があります。 フリーアイコンによっては、クレジット表記（アイコン等のクリエイティブ提供者を明記すること）が必要な場合もあり、用途によっては運用に制約が生じてしまうことも考えられます。
せっかくフリーアイコンを選ぶわけですから、自社サイトに他社の名称が入ってしまうことは、できる限り避けなければなりません。 良いデザインだと思っても、クレジット表記がアイコンの使用条件になっている場合は、利用すべきかどうか検討が必要です。
③保存形式
フリー素材のアイコンは、基本的に複数のファイル形式で提供されています。
基本的には、「PNG」・「JPG」・「SVG」・「EPS」・「AI」のいずれかの保存形式を採用しているサイトが多く見られます。
保存形式はアイコンを提供しているサイトによって様々であることから、これから自社で利用するにあたり、最も使い勝手の良い保存形式を採用したいところです。
なお、そのままではWebサイトにアップできない形式もあるため、素材のデータ形式の注意書きがある場合は、一通り目を通しておきましょう。
④資料のテイストに適しているか
フリーアイコンを資料に用いる場合、そのテイストに適したデザインかどうかが重要です。
具体的には「シンプル」・「かわいい」・「ポップ」・「おしゃれ」など、資料のテイストに最も適したアイコンを選択することが大切です。
例えば、女の子向けのおもちゃのプレゼンに用いる資料であれば、アイコンも可愛らしいデザインを選んだ方が、アイデアが評価される可能性が高まります。
また、資料の読み手に具体的な状況をイメージして欲しい場合は、ピクトグラムなどを使って動的な表現を取り入れる選択肢も考えられます。
⑤カラー変更が可能か
フリーアイコンサイトのスタンスによっては、加工・改変を前提としたアイコンデータを手に入れることができます。 例えば、好きな色を選択して、その色のままデータを保存することができれば、作業効率も高まるでしょう。
具体的な設定は様々で、白黒のモノクロのみ選択できるサイトもあれば、ユーザーが自由に好きな色を選択できるサイトもあります。
「保存する時点で好きな色にしたい！」と考えている方は、サイト上でカラー変更が可能かどうか事前にチェックしておきましょう。
3．商用利用可能なフリーアイコンサイト10選
続いては、商用利用可能なフリーアイコンサイトの中から、特にビジネス向けのものを10サイトご紹介します。 それぞれのサイトで特徴が異なるため、自社の用途に合わせて使い分けることをおすすめします。
①ICOOON MONO―【様々なモチーフをモノクロで柔らかく表現したシンプルアイコン】
ICOOON MONO
ICOOON MONOは、商用利用可能なモノトーンのアイコン素材を、無料でダウンロードできる素材配布サイトです。
サイトのシンボルには、ユニコーンを思わせるアイコンが用いられており、16カテゴリの中から好きなジャンルを選んで利用できます。
すべてのアイコンがモノクロで表現されているものの、シンプルでありながらも角が丸いデザインが多く、総じて柔らかい印象なのが特徴です。 ポップなどに使われそうな「50％オフのアイコン」 など、意外に使い勝手が良さそうなアイコンも見つかります。
②Material Symbols and Icons―【シンプルを極めた汎用性が高いフラットデザインアイコン】
Material Symbols and Icons
Material Iconsは、Google社によるフリー画像サイトで、Google社が公開しているデザインガイドラインに沿ったアイコンが見つかります。
フォントに関しては、以下5つのフォントが利用でき、資料・サイトのトーンに合わせて選べます。
・Filled（塗りつぶし）
・Outlined（枠線のみ）
・Rounded（塗りつぶしで丸みがある）
・Two Tone（グレーが用いられたツートンカラー）
・Shape（ラインが角ばったデザイン）
③Icon-rainbow―【シンプルさと明瞭さを融合した高度なクリエイティブアイコン】
Icon-rainbow
Icon-rainbowは、「サイズ・色を変更して各種用途に使える」無料アイコン素材のダウンロードが可能なサイトです。 トップページの右上にある色がついたブロック部分をクリックすると、アイコンの色が変わります。
ただシンプルなだけでなく、クオリティの高いデザインも多く、例えば車のアイコンには作り手のこだわりが感じられます。
特に、インターネット関連のアイコンは、様々な種類のものが登録されています。
④ICON BOX―【基本的なシンプルな線で構成された無駄のないデザイン】
ICON BOX
ICON BOXは、シンプルな線で構成されたアイコンを多数揃えているフリーアイコンサイトです。 特徴的なのが「パス（線）の編集が可能」という点で、加工を前提として素材をダウンロードしたい人にとっては使いやすいアイコンといえます。
アイコンの絵柄は、シンプルでありながらも柔らかい印象を持っています。 検索する際は、カテゴリだけでなく線の太さ・ミニサイズなどテイスト別に検索することも可能です。
⑤IFN―【シンプルなデザインに随所にコミカルな要素を加えている】
IFN
IFNは、主に「Webサイト」・「印刷物」・「アプリ内のデザインの一部」として利用することを想定したアイコンを多数用意しています。
パスの編集も可能ですが、商標・ロゴへの使用は禁止となっています。
アイコンは細い線で描かれており、デザイン自体もシンプルなため、様々な場面で使いやすいデザインといえます。 特に、職業等の人物に関するアイコンは、種類が非常に豊富です。
⑥icon-pit―【ピクトグラムを基礎に情報がストレートに伝わるデザイン】
icon-pit
icon-pitは、ピクトグラムをベースにした、情報がストレートに伝わるデザインが特徴のフリーアイコンサイトです。 基本的にフリー素材として使用できますが、企業・商品へのロゴとしての使用や、販売物への使用は禁止されています。
非常に汎用性が高く、他のサイトでは見つからないようなアイコンもあり、カテゴリも細かく分かれています。 また、パスの編集も可能です。
⑦FLAT ICON DESIGN―【デザイン・色使いともに優れたおしゃれなアイコン】
FLAT ICON DESIGN
FLAT ICON DESIGNは、デザイン・色使いが優れた、おしゃれなアイコンをダウンロードできるフリーアイコンサイトです。
一つひとつのアイコンは、印影がハッキリしていてカラフルなので、見る人に明るい印象を与えます。
採用することで、全体的に雰囲気を柔らかくできるメリットがあり、アットホーム・フレンドリーなイメージのWebサイト・印刷物を作成したい場合に適しています。
⑧ハンコでアソブ―【おしゃれテイストながらも古き良き時代を思い起こさせる秀逸なデザインアイコン】
ハンコでアソブ
ハンコでアソブは、フリーの透過PNGハンコ素材サイトで、手書きで描いたようなデザインのアイコンが特徴的です。 フレーム・レースなど、アイコン素材サイトではあまり見かけないようなアイコンも見つかります。
ビジネスを目的としたサイトは、ともすればシンプルなデザインでまとまりがちですが、そのような中でも“あまり堅くさせたくない”場合は使いやすいでしょう。
アイコンを1種類取り入れるだけでも、全体の雰囲気がおしゃれになるはずです。
⑨SILHOUETTE DESIGN―【様々なモチーフをシルエットだけで表現したハイクオリティなアイコン】
SILHOUETTE DESIGN
シルエットデザインは、様々なモチーフをシルエットだけで表現した、ハイクオリティなアイコンを取り揃えています。 原則として商標としてのロゴには使用禁止ですが、商標をとらないこじんまりとしたものはOKとされています。
シンプルで使いやすいものから、細かくクオリティの高いものまで、様々な種類のアイコンが用意されています。
⑩HUMAN PICTOGRAM2.0―【日本生まれのピクトグラムと日本を代表する文化の漫画を掛け合わせた、ユニークかつ高品質なデザインアイコン】
HUMAN PICTOGRAM2.0
HUMAN PICTOGRAM2.0では、ピクトグラムと漫画が掛け合わさった、ユニークなデザインのピクトグラムを多数揃えています。
ほぼすべてのアイコンに、色違い・性別違い等のバリエーションが用意されています。
人を中心としたピクトグラムで、他のフリーアイコンサイトでは見つからない、ちゃぶ台返しや飛び膝蹴りなどの面白いデザインも見つかります。
思わず自社ロゴに使いたくなりますが、残念ながら商標としてのロゴ使用は禁止です。
4．まとめ
現在、インターネット上には様々なフリーアイコンサイトが存在していますが、今回ご紹介した10サイトは特に人気で汎用性の高いフリーアイコンサイトです。
プレゼンに限らず、アイコンを使用することで、資料のクオリティが格段に向上するはずです。
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