1.資料作成のお悩みポイント
資料作成でつまづきやすいポイントは大きく分けて3つあります。苦手意識を持つ人は多くいますが、それぞれ苦手と感じる要因は異なります。
□ 項目整理が苦手
「どの順番で説明すべきか分からない」「同じ内容が何回も出てきている気がする」
□ テキスト整理、ライティングが苦手
「わかりやすく伝えるのが苦手」「まとめるのに必要以上に時間がかかってしまう」
□ デザインを整えることが苦手
「配色とか図形の使い方にセンスがない気がする」
2.デザインの4大原則とは?
デザインの4大原則とは、見やすい資料作りのための法則です。4つのポイントを意識するだけで、デザイナーではない人でも見やすい資料を作成することができます。
- 近接:関係する情報どうしを近づける
- 整列:要素に一体性を持たせて組織化する
- 強弱:情報に優先度つけ、違いを明確にする
- 反復:特徴的な要素を繰り返すことで一貫性を持たせる
3.資料作成のフロー
資料作成のコツは、情報整理をしながら制作を進めることと、デザインの原則を守りつつ見やすいデザインに整えることです。感覚的に進めて、手順がバラバラになってしまうと情報が整理しきれなかったり、重複した内容について掲載してしまったりします。
スライド作成に苦手意識のある型は、是非以下のフローに沿って作成をしてみてください。
1.資料に載せる情報の整理
1)資料に掲載する内容を選定
資料に掲載したい内容をバラバラで良いので書き出します。その中で内容に関連性のある項目同士を分かる様にしておくと、次項の「目次の作成」がスムーズになります。
講演やセミナーで使用する資料・スライドの制作時は、時間との兼ね合いも考えながら話す内容を調整しましょう。
2)目次を作成する
伝えたい重要事項は序盤のページで解説することが望ましいです。特に配布資料の場合は、順番で読んでもらうことを優先することで伝えたいことを後回しにしてしまうことがあります。
3)伝えたいポイント「目的」を3~5個決める
最初に、伝えたいポイントやどのような課題を解決する資料なのかを掲載することで、読み手も解決ポイントを探りながら資料を読んでくれるというメリットがあります。また、資料の目的を明確にすることで、作成者にとっても深めるべきポイントや強調項目の判断がしやすくなります。
4)より詳しい内容で何を伝えるのかを整理する
目次に沿って、どの様な情報を伝えるべきか詳しい内容を考えていきます。文章でまとめ上げるというよりは、項目で書き出す様にしましょう。
目次のスライドを印刷して書き込んだり、目次のスライドを複製して項目整理をしたりするとスムーズに作業ができます。
5)組み入れるデータ・参考資料を決める
グラフやキャプチャなど参考となる素材を決めます。スライドでは、文章での解説はなるべく減らし、図式化で示した方が見やすく伝わりやすい傾向があります。「利用の流れ」「ルール」などテキストで伝えがちな内容も可能な範囲で図式変換してみましょう。
あくまで解説に役立つ資料としての素材決めなので、挿絵の様なキャプチャはこの段階では考える必要はありません。
2.デザインへの落とし込み
デザイン4大原則を意識しながら作成をしましょう。
1)レイアウトの基本パターンを決める
レイアウトに統一感を出すためには、複製で作り上げることが近道です。最初に「型」を作成することで、それぞれのスライドでのデザイン調整を最小限にとどめることができます。
「テーマカラーと強調カラー」「字体・文字サイズ」「素材の形」などが決まっている状態を作ることができるので、統一感のある資料を短い時間で作成できます。
最初に型を決めるメリット
- デザインで悩む負担が減る
- 文字サイズなどの調整が不要
- 複製で素材が用意できることで、一つずつ挿入で作成する必要がなくなる
- 資料全体に統一感が出る
2)素材を入れ込み、掲載内容を整える
実際にスライドに素材を入れ込み、形を整えていきます。ここで意識したいのは「テキストを極力増やさない」こと。スライド資料は箇条書きの方が伝わりやすいため、文章が必要な場合も、なるべく短く端的な表現を心掛けましょう。
4.資料作成のコツ
資料作成には様々なコツがあります。本記事で紹介したフロー通りに作成しても、なかなか上手にまとめ上げられないという方は、以下のコツも意識しながら作成してみてください。
□ テキストはなるべく少なく、短くする
□ 解説は極力「キャプチャ」「グラフ」「図解」に変換する
□ 見えにくさを感じる時は「余白」「行間」「整列」「強弱」を調整する
□ 読む順番に応じて、Zの形に配置する
□ レイアウトの調整は手作業で行わず、機能を活用して整列させる
□ 色味が見えにくい時は、ユニバーサルデザインを意識する
例)白地×真っ黒の文字 よりも 白地×濃いグレー の方が見えやすい
5.まとめ
以上、スライド作成のポイントの開設でした。ポイントを掴むだけで見えやすくや伝わりやすい資料に近づきますので、是非少しずつでも取り入れてみてください。
もし、デザインに困った場合は、既に世に出回っている資料を参考にすることも良いでしょう。それでも難しい場合はオンラインアシスタントなどのアウトソーシングサービスを活用も視野に、資料作成を進めてみてください!